2023年11月28日放送の「情報7daysニュースキャスター(Nキャス)」でGLS1阻害剤について紹介されました。
紹介してくれたのは、東京大学医科大学研究所の中西真教授です。
老化治療薬GLS-1とは
老化の治療薬を東大教授が発見
老化の治療薬を発見したことで注目されているのは、東京大学医科大学研究所の中西真教授です。
中西教授は、老化を科学的に理解し、そのプロセスを逆転させる可能性を探求しています。
彼の研究は、老化を単なる自然現象ではなく、医学的に対処可能な状態として捉えており、これは医学界におけるパラダイムシフトを示唆しています。
中西教授は、老化研究を進めるために内閣府からの支援を受けているチームのリーダーを務めています。
このチームは、老化を病気とみなし、それを治療する方法を模索しています。
彼らの研究は、老化に関する我々の理解を深め、将来的には老化をコントロールすることを可能にするかもしれません。
老化の仕組みとゾンビ細胞
老化のプロセスは、老化細胞が周囲の健康な細胞をも老化させる物質を放出することによって加速されます。
これらの細胞は、その自己増殖の性質から「ゾンビ細胞」とも呼ばれています。
興味深いことに、これらの老化細胞は通常、免疫系によって排除されますが、一部は免疫系の攻撃から逃れ続けています。
これらの細胞がどのように免疫系を回避しているのかは長らく科学界の謎であり、中西教授の研究はこの謎を解明する鍵となるかもしれません。
PD-L1とは?免疫ポイント阻害剤
中西真教授とその研究チームは、老化細胞が年齢とともに体内に蓄積するメカニズムの解明に取り組んでいます。
彼らの研究の進展により、PD-L1という特定のタンパク質が、老化細胞が免疫系から逃れるために使用されていることが明らかになったそうです。
このPD-L1タンパク質は、免疫システムががん細胞などを攻撃するのを阻害する役割を持っています。
驚くべきことに、PD-L1の機能を抑制する薬剤は既に市場に存在しており、これらは「免疫チェックポイント阻害剤」として知られています。
この分野の研究は、2018年に本庶佑教授がノーベル医学・生理学賞を受賞したことで広く知られるようになりました。
本庶教授の研究は、免疫療法の新たな地平を開いたとされています。
GLS1阻害剤は市販薬として販売されてる?
さらに、中西真教授のチームは、老化細胞の除去に効果的な別の治療薬も発見しました。
それは「GLS1阻害剤」と呼ばれる薬剤で、現在一般市場で販売されていることが紹介されました。
しかし、この薬剤の使用には注意が必要であり、主に医療従事者や研究者向けに提供されています。
現在、このGLS1阻害剤はアメリカで臨床試験の段階にあり、老化細胞に対するその効果に関してさらなるデータが待たれています。
この薬剤の発見は、老化の治療において新たな可能性を示唆しており、今後の研究結果が注目されています。
GLS1阻害剤のサプリメントはどこで売ってる?
GLS1阻害剤は医療従事者や研究者に向けてしか市販されていないようですが、
同じように老化を抑制することで今TVなどで話題になっているNMNでしたらサプリメントが出ています。